まんじゅう50個、ごはん68杯…!?死にかけた参加者多数 江戸時代の大食い大会記録
「最近、大食い系のYouTubeにハマってるんですよ~~」
スタイルのよい女優さんが『最新ハマっていること』の質問に対してそう答えている場面をよく目にします。なんでも、「たくさん食べたい!」という欲求を擬似的に満たしてくれるんだとか……。
大食いYouTuberが活躍していたり、グルメ系の番組で出演者が大盛りメニューに挑戦していたり、『大食い』は現代でも大人気のカテゴリ。実は、時を約200年戻した江戸時代でも、ガチすぎる大食い大会が開催されていました。なんと、タヒにかけた参加者もいたそうで。
目を疑う記録続出。江戸時代のやりすぎ大食い大会
江戸中の大食い自慢を集めた大会が、文化14(1817)年に開かれました。会場は、柳橋の町(現在の台東区)にあった人気料亭「万八楼(まんぱちろう)」。大会には、農民から武士、商人など、身分に関係なく約200人が集まったといいます。大会の種目は、『菓子の部』、『蒲焼鰻の部』、『飯の部』、『そばの部』、『酒の部』の5部門。酒の部に関しては、大食いではなくもはや大酒大会ですね。江戸時代の人気読本作者・曲亭馬琴(きょくていばきん)らが編成した随筆集『兎園小説』には、大会の様子が記されています。それらをもとに、参加者たちの無茶しすぎ~な記録をみてみましょう。
血糖値の急上昇に気をつけて!「菓子の部」
菓子の部は、参加者それぞれが好きなものを食べるシステムのようです。まんじゅうやようかんなどの和菓子から、ん? それって「菓子」カテゴリに入るの? と疑問なものも。
丸屋勘右衛門さん(56歳/神田在住) まんじゅう:50個
ようかん:7棹
薄皮もち:30個
お茶:19杯
まんじゅうが怖くなってしまいそうな記録……。お茶19杯も衝撃的です。
足立屋新八さん(45歳/丸山片町在住) 今坂もち:30個
せんべい:200枚
梅干:2升
お茶:17杯
せんべい200枚。口のなかがズタズタになりそうですね。新八さんは歯が強い方だったのでしょう。梅干し2升(約1kg)は、想像しただけで唾液が止まらなくなります。
亀屋佐吉さん(43歳/麻布在住) あま酒:50杯
菜漬:3把
お腹がガボガボになりそう……。
「菓子」ってなんぞや?
ひたすら甘いものを食べてる場面を想像した菓子の部ですが、「せんべい」「梅干」「菜漬」などなど、甘い……? と思うものがたくさん。そこで、「菓子とは」で調べてみたところ、
食事以外に食べる嗜好(しこう)本位の食べ物。多くは甘い。
という検索結果が。現代では、梅干はおにぎりの具の代表として、食事の場で食べられることが多いですが、江戸時代の人々にとってはおやつだったのでしょうか。
いくらでも食べられるゾ!「蒲焼鰻の部」
えっ! ごはんはナシなんですか⁉? うなぎの蒲焼だけを食べ続ける「蒲焼鰻の部」は、食べた量ではなく、なぜかその金額が記されていました。
よし野や幾右衛門さん(53歳/本郷春木町在住) うなぎの蒲焼:1両2分
1両2分……。あまりピンときませんが、日本銀行金融研究所貨幣博物館によると、江戸時代のそばの値段を仮に1杯16文とし、当時の公定相場1両=銭6,500文で計算すると、1両で約406杯のそばを食べられることになるとか。約406杯のそばと同価のうなぎの蒲焼--。蒲焼が超高級だったのか、たくさん食べたのか、結局よくわからない記録です。
あなたならおともに何を選ぶ?「飯の部」
「白米は日本人のこころ!」ですが、白米だけを何十杯も食べるのはつらいものがあります。ごはんのおともが肝になりそうな部門。結果は……?
三右衛門さん(41歳/三河島在住) ごはん:68杯
醤油:2合
たしかに醤油ごはんは美味しいけれども……。
和泉屋吉蔵さん(73歳/浅草在住) ごはん:54杯
青唐辛子:58本
吉蔵おじいちゃん、唐辛子58本もなかなかの記録です。辛いもの、好きだったのでしょうか。
噛まずにどんどん流し込むべし⁉?「そばの部」
そばの大食いと聞くと、わんこそばをイメージしてしまいますが、この大会で使われたのは、しっかり一人前のせいろ蕎麦。大量の薬味が欲しくなりそうです。
山口屋吉兵衛さん(38歳/池之端仲町在住) 63杯
桐屋惣左衛門さん(42歳/新吉原在住) 57杯
鍵屋長介さん(49歳/浅草在住) 49杯
そばの部は、比較的若い3人が参戦。ごはん54杯のあとに、そば49杯をみてしまうと、そこそこ……? と感じてしまいますね。
無理しすぎ注意!「酒の部」
江戸の酒豪が集まった酒の部。トンデモ記録と、トンデモエピソードが残されていました。
鯉屋利兵衛さん(30歳/芝口在住) 3升入りの盃×6杯半
天堀屋七右衛門さん(73歳/小石川春日町在住) 5升入りの盃×1杯半
3升入り、5升入りの盃ってなんやねん! とツッコミたくなりますね。鯉屋利兵衛さんは大会中に倒れ、天堀屋七右衛門さんは帰宅途中で倒れたとか。ふたりとも大事には至らなかったそうですが、ここまでくると命がけの勝負です。
大食いはいつの世も人々のドリーム
実は、今回ご紹介した万八楼の大食い大会の記録は、事実である! とはっきりと言い切れる史料は残されていないそうです。ですが、仮にちょい盛りな内容だったとしても、菓子、米、そば、うなぎ、酒をこんなにたくさん食べたーーい、飲みたーーい!! という江戸の人たちの夢をのぞいたようで、ちょっぴりほっこりした気持ちになりませんか?
現代のわたしたちでも、チョコレートの海に溺れたい! 胃がはち切れるまでお肉を食べたい! ビールのお風呂に飛び込みたい! そんなことを夢見たことが一度はあるはず。いつの世も、好きなものをたらふく食べられる「大食い」は、人々のドリームなんだなぁ~と感じますね。
ですが、同じものをたくさん食べたり、よく噛まないで早食いしたり、お酒を大量に飲んだりしては、体を壊してしまいます。好きな食べ物と、お酒と、いつまでもともに生きていけるように、健康に気を配った食生活を心がけましょう。
薄皮もちって大福みたいなもんなのかな?
酒5升を6杯半って56.5リッターじゃないかw
車にガソリンだってなかなかそんなに入らない。
肝臓も立派だけど胃袋の容量がすげえなー。
江戸時代の酒って水で割ってあったらしいぞ
引用元: https://rosie.5ch.net/test/read.cgi/liveplus/1585737372/
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